ブログ「あしあと」

GW旅⑨ 西粟倉村

旅9日目。

兵庫県丹波市、道の駅おばあちゃんの里での目覚め。

道の駅に隣接する、芝生広場。

お客さんが多い時は、臨時駐車場にもなるようで、車の乗り入れOKでした。

僕らの他にも、何台かキャンプっぽいことしてる人が。

もちろん、焚き火はしてませんが。

でもこの旅で、僕らが車中泊した場所でも、けっこうたくさんの人が車中泊してました。

キャンピングカーだったり、バンだったり、様々。

メーカーは違うけど、僕らと同じルーフテントの人も、1台だけ見ました!

バイクの人でミニテントを道の駅の軒先に広げてる人も結構見ました。

僕らも前情報を調べてったのですが、道の駅やSAでの車中泊は、歓迎されるとこ、まあ容認のとこ、快く思われないとこ、はっきりとNGなとこ、様々であるということの、認識が必要と、いうことでした。

快く思われない理由としては、基本は駐車場であるということを勘違いして、あけっぴろげにテーブルを出したりBBQをしたりというマナーの無い行為が行われる場合があるからだそうです。

キャンプ場なら全然OKだと思うのですが、僕らも基本、駐車場で直火はNGということを認識して、なるべく迷惑のかからなそうなとこを選んで車中泊してみました。

今回の僕らの自炊アイテムは、12V用の炊飯器と、カセットコンロ2つ、普段家で使ってるフライパンと鍋、普段使ってる食器やカトラリー。

アウトドア用のミニテーブル2つと、小さい折りたたみのイス4脚です。

浜辺やキャンプ場とかでは外にテーブルとイスを出して、コンロもテーブルの上に置いて調理したのですが、道の駅などの駐車場では、基本コンロは扉をあけて車内で使用。

車もなるべくはじっこに泊めて、テーブルを出すときも、車の後ろに控えめに出しました。

なるべく気を使いながらやりましたが、それでも、自炊メインにして良かった。

簡単なものしか作らなかったけど、ごはんと具入りのお味噌汁だけでも、全然違うと思う。費用的にも、健康的にも。

いずれは、もっとBBQや本格的な料理も、フットワーク軽く出来るようになりたいな、というモチベーションにもなりましたしね。

良い経験でした。

さて、今朝も、も一度ご飯を炊き、オニオンスープと卵焼きをつくり、朝ごはん。

出発前に、丹波市のマスコットキャラクター、ちーたんとパチリ。

そして出発。

今日向かうのは、岡山県にある、西粟倉村というところ。

西粟倉村のことを知ったのは6年くらい前で、まだ僕が会社勤めしてた時です。

西粟倉村は、地域おこしの先駆け的存在だと僕は認識してます。

西粟倉村は、いわゆる「平成の大合併」の時期に、合併せずに、「村」として自立してやっていくことを選択した地域。

以来、村の主な産業だった林業を中心に、その地域の資源をしっかりと見直し、いかに無駄にせず活かせるかを考え、生産から販売までを行う、いわゆる六次産業化を目指して、村ぐるみで挑戦を続けてきたようです。

そうすることで、村が経済的に自立できる仕組みをつくり、雇用を生み、移住者が増え、さらにそこから広がりを見せていく。

しかもそれは、地域の資源を大事にし、環境に配慮し、持続的に人や自然が豊かになっていくためという理念が元にあるので、やればやるほど人も環境も豊かになっていく。

そんな豊かな「循環」をつくっていく。

そういうことを全部ひっくるめて、「百年の森林(もり)構想」と呼び、歩み続けてる。そんな風に、認識してます。

村のそんな姿勢とタッグを組み、この村をここまで育ててきた仕掛け人の方が何人かいらっしゃるようで、その代表的な方が、牧さんという方のようです。

断片的にだけど、これまで西粟倉村の情報を目にするときに、その内容もさることながら、打ち出し方もとても上手だなーと思っていました。

ブランディングというか。

Webサイトや広告物のデザインなどの、ビジュアル的なかっこよさもそうだし、文章の文言や、キャッチコピーなども。

すごくオシャレで、ワクワクさせて、洗練されてるなーと、思ってました。

ビジョンやコンセプトや、実際の活動ももちろんのこと。

そういうプロデュースを、牧さんという方を中心として、行われてきたんだろうなーと、認識してます。

いや、ほんとに詳しくは知らないですけど。

でも一番いいなーと思うのは、ただ「地域活性」を名目としてだけでなく、そこに「個人としてのこれからの生き方」という点でも、平行して啓蒙・実践をされてる点です。

これからの個人としてのあり方。

どこで暮らし、何をして、どのように生きていくのか。

その場として地方の田舎の可能性を提唱し、実際にこの地では、様々なローカルビジネスが生まれ、自分のやりたいことを主体的に実現する人たちが続々と出ている。

その動きの元となる考えを、象徴的に表現した牧さんの言葉を、どっかで見て、それを引用すると、

「何かをやりたい、という人が、やりたいことをやる」

「地域おこしとは、自分おこしの集合体である」

という言葉です。

これはとても、自分の中でしっくりくる言葉だなーと、思いました。

そして西粟倉村では、その「地域活性」と「個人活性」が、見事にリンクしてるというか、相乗効果を持って共存しているように思えます。

だから上手くいってる。

僕も、今歩んでる道の、一番最初は何だったかなーと思い返すと、

自分の人生・これからの生き方を深く見つめ直し、自分はこれから何がしたいのか、どう生きたいのか。何が嫌で、何を気持ち良いと思うのか。

そういう、個人としてのあり方を、フラットに捉え直すことからの、スタートでした。

そういう個人としての希望と同時に、そのときすでに家族がいたので、家族として、安心・安全・楽しく・幸せに末長く暮らしていくとは、どういうことなのか。

それともう一つ、それを丸ごと包んでいる、今の世の環境・情勢はどうなのか。このまま進んでったらどうなるのか。何かを変えなければいけないのか。

それら個人・家族・世の中の「三方良し」の生き方って、なんなのかということを深く深く考えてみて、自分の中での理想の形を妄想していきました。

そしてそれがなんとなく見えてきたら、じゃあそれが実現するためには、何をどうすれば良いのか。何から一歩を踏み出し、どこから実現させてけばいいのか。

そんなことを考えていきました。

その考えの先にあったのが、僕も、場所として「田舎」に行き着き、西粟倉村でも、その可能性を示唆し実際に田舎での「三方良し」な豊かな状況を実現させている。

だから僕も、これからの時代は、個人として、どういう生き方をするのか、常識をとっぱらってフラットに考え実践してくことが大事だと思うし、

バランスの悪い今の世の中を修正するために「地域活性」は必要で、その内容とは、きちんと自分の頭でビジョンを生み出した人たちが、増え、地方に集まり、その人たちが主体的な活動を行っていく結果、地域が活性していく、というものです。

(ただ、僕の中には、もう一歩違う考えも内在していて、僕は「資本主義社会」という構造そのものに問題があり、その枠の「外」に違う土俵を構築しないと、世の中の問題は無くならない・持続的な豊かな社会は実現しないんじゃないのかな、という漠然とした思いがあって、「ローカルビジネス」や、「地域の経済を豊かにする」という概念も、その「枠の中」に入ってるんじゃないのかな?とも思ってしまうのです。

それが、例えば西粟倉村にしても、自分の感覚と100%一致じゃないところ。でも、僕のその漠然とした思いは、まだ全然具体的なカタチは見えてないし、世迷いごとかもしれません。今の資本主義社会の枠の中でも、正しい回り方、お金の使い方・得方が広がれば、持続的な豊かな社会は実現可能なのかもしれませんし。

それはこれからまだまだ、いろんな経験をし、見識を深めていきたいと思っています)

…長くなりましたが、そんな思いが、今回この村を訪れたきっかけとしてあります。

今回は、視察、というほど大袈裟なものじゃなくて、誰かにアポを取ってるわけでもないけど、そこに流れる空気感とか、どんな人がいるのかとか感じたくて、来ることにしました。そんで、出会う人に、何かしら話が聞けたらいいなと。

今日は、僕の実家である広島から、今度は僕の母親を呼んでの宿泊です。

広島から西粟倉の駅まで来てもらって、そこでピックアップ。

無事西粟倉村へ到着。

まず最初に立ち寄ったのは、今日の宿としてお世話になる、”あわくら温泉 元湯”。

ここは、元公共浴場を改修してゲストハウスにしたところらしく、「こどもの笑顔が真ん中にある、大きな家」というコンセプトがとてもいいなと思ったところです。

時刻はお昼を回って、ごはんを食べたいなと思ってて、まだチェックイン前だったけど、ちょっと情報を得たいと思い、先に寄ってみました。

村の中心部にある「道の駅あわくらんど」と 、隣接する飲食店も賑わってるみたいでしたが、そこもいいけどどうせなら個人でやってるお店に行ってみたいと思ったので。

元湯の人にいくつか情報を聞いて、西粟倉村の中心部よりちょっと北に行ったとこにある、お蕎麦屋さんに行ってみました。

”プチ”道の駅「みちくさの駅」。

けっこう人気のお店でした。

しばし待ち時間。

ろくちゃんはぐるぐる回すものが好き。

このお店のすぐ横にも川が。

さっきの元湯のとこもそうだったけど、すぐ近くに、これくらいの川があるといいなあ。

夏は水遊びできそうだし。

僕らが住んでる地域にも川が流れてるけど、もうちょい谷になってて、ここまで近い距離感ではないので。

景色としても、水の音も、なんかいいですよね。

待ってる間お散歩。

ろくちゃんは虫を全部てんとう虫といいます。

てんとう虫好きなのかと思いきや、手に乗せようとすると、「やだーー!!」とめっちゃ嫌がります。なんでや。

お蕎麦屋さん待ってたけど、残念ながら僕らのちょっと前で、おそばが売り切れになってしまいました。

でも、そばがきとそばガレットは頼めたので、それをみんなで食べました。

それも美味しかったです。

さて、お昼を食べ、次に向かったのは、建築や家具などを手がけている、西粟倉村発の会社「ようび」さんへ。

遠くから見ても、ひときわ印象的な建物。

右手にガラス張りの「ようびの日用品店」というショールームがあり、そこに併設して、左側が広い工房になっているようでした。

この、ようびさんも、10年位前に、先述の牧さんと時を同じくして、創業者の大島さんという方が、他よりこの地に移住してきて、立ち上げた会社らしいです。

なので、その大島さんも、西粟倉村を育てた人のひとりであるということでした。

この建物は、無数の角材が「継手」と呼ばれる釘などを使わない木材の組み方で、構成されていました。

柱などは無く、この無数の組まれた角材自体が、構造材になっているそうです。

中からの景色も、とても印象的。

しかもこれは、大部分を、ワークショップにより、たくさんの参加者さんと共に、加工・組み上げを行ったそうです。

途方もない道のりです。

でも、すごく意味のある取り組みだっただろうなあと、思います。

使われている材は地元の杉材。誰でもが行える加工のしやすさで、選んだそうです。

スタッフの方が、いろいろと教えてくれました。

この方も、関東からここで働くことをきっかけとして、半年前に移住されてきたそうです。

西粟倉村の事情も、知ってる範囲でいろいろと教えてくれました。

今は人口1500人くらいのうち、約1割の人が、移住者だそうです。

やはり、「ローカルベンチャー」を志してこの地へ来る方が多いそうで、先述した牧さんの存在が大きいそう。

ローカルベンチャーのスクールなども開催されてるそうで、西粟倉村は、すでにそういう人たちを育む地にもなっているようですね。

それにしても、それだけの移住者を受け入れられる、受け皿があるのがすごい…。住むところとか。

僕がそういうと、やっぱりそれは、行政の意識によるものが大きいと、実感されてるそうです。

行政が最初から本気で、明確なビジョンを持ち、それに向けて積極的な投資を行っていった。柔軟な対応で人材を受け入れていった。そういう経緯があるからこそだそうです。

仕掛け人の一人である牧さん、そしてこのようびの創業者である大島さんも、「ここ西粟倉村だからこそ、できた。というか、ここでしかできなかった。やらせてくれなかった。」と、言っていたと、教えてくれました。

あとは、それだけの移住者が来た村で、元々いらした住民の方との間でも、良好な関係を築けているのか、というのが、気になるところです。

一見町おこしに成功したように見えるところでも、内実元々の住民との温度差は大きい…という話も聞いたこともあるので。

僕も実感としてあるけど、やっぱり田舎に移住してきて、そこに本当の意味で馴染むのは、時間がかかる。

良し悪しは別として、その地に長らく流れていた、空気感や風習や文化や常識みたいなものは、大きい。

誰でもが、外からくるモノに対して、寛容なわけではない。

ましてその元々あったものを変えていこうとするのであれば、それはとてもビジョンの共有が必要になることであると思うし、その共有については、さらに時間や慎重なやり方が必要だと思う。

その地に住み、地域の一員として惜しみなく労を出し、その暮らしぶりを見てもらって、初めて本心から受け入れられるものだと思う。

だから、どんどん外から人がやって来る、という状況は、よほどその前段階の受け入れ側の意識が整ってないと、戸惑うことだと思うのです。

まあ、結果を目の当たりにしながら、徐々に整っていったという経緯かもしれませんしね。

地域の核である行政が、きちんとした意識を持っていれば、それは可能なのかもしれません。

そんなことを、お話しさせてもらったり、思ったりしました。

ショールームは3階建てで、3階はなんかくつろげる空間になってました。

ろくちゃんはなんかごろごろ。

こんなところでも、おじいちゃんにもらった大好きな軽トラのおもちゃで、遊んでます。

そんな時間を過ごし、ようびさんを、後にしました。

ショールームの前庭の園路がおもしろかった。

作業で出た木材の切れっ端が、ウッドチップのように敷かれてました。

これ、いいかもね。資源を無駄なく使う使い方。

そしてそのあとは、西粟倉村でもメイン的な施設に向かいました。

ようびさんから、ほど近くにある、「森の学校」。

ここは、先述の牧さんが代表を務める ”株式会社 西粟倉・森の学校” さんが運営?する建物のようです。森の学校さんのオフィスとしてでもあるのかな。

すみませんあんま詳しく知りません。

廃校を利用した建物です。

この建物には、ローカルベンチャーを行っている&志す人の、ショップや工房などが、シェアオフィスという形で入っているようです。

西粟倉で起こっているローカルベンチャーの、中心的場所のようです。

一番左上の、”エーゼロ株式会社”というのが、牧さんが森の学校と合わせて代表を務める、もうひとつの会社だそうです。

残念ながら、今日はお店に関しては、ほとんど空いてなかったけど、それでも雰囲気を感じることができました。

(中の写真を、撮り忘れた…)

内装は割と元学校そのままの雰囲気を残してました。

各教室が、お店やオフィスになってる感じ。

嫁さんがここに来る前に特に食いついていたのが、ここでは ”うなぎの養殖” が行われているということ。

それを、新たな特産品のひとつとしているようです。

"西粟倉・森の鰻

そんな廃校の利用の仕方&特産品の作り方もあるんだーと、嫁さんがとても興味を示しておりました。

(なんか、絵ではナマズの絵が書いてるとこもあるけど、ナマズも養殖しようとしてるのかな?)

これがうなぎ養殖の設備のようです。

体育館で養殖をおこなっているらしく、外に建てられたビニールハウスの中にも、こんな設備が設置されてました。

横に畑もありました。

森の学校については、あまり人がいなかったから、少し見て回るだけだったけど、ここで様々な若い人が自分のやりたいことを本気でやっている、という空気感は感じれました。

考えると面白いのが、そういう人が皆、この田舎で生活を営んでるってことですね。

みなさん、野菜をつくったり米をつくったりなんてことも、しているのかな?

森の学校を見学したあとは、夕方も近くなってきたので、お宿に戻ることに。

実質的には、これで西粟倉村の視察は終了。

もっと見るべきとこ、掘り下げるといっぱいあるんだろうけど、また機があれば訪れたいと思う。

それでも、今回来てみてよかったと思いました。

感じたことを、今後の自分の住む地域でも活かせればと思うし、とりあえず、自分の”やりたい”と思ったことを、地域で思いっきりやってみよう。と思いました。

僕の場合は、そのペースがとてもゆっくりなんですけどね…

気持ちばかりがはやります。

またあらためて、西粟倉に関する情報を確認してみたり、牧さんの書かれた書籍なども、読んでみたいと思います。

宿に戻ったあとは、温泉に入ったり、宿ではカフェも運営しているので、そこでご飯を食べたりして、ゆっくり過ごしました。

そしてなんと、先日訪れたイエルカさんのストーブが、ここにありました。

どんな経緯でここにこのストーブが来ることになったのかなー。

でもやっぱり、波長が近いモノゴトは、自然と繋がるんだろうなーと、思いました。

ちなみに、あわくら温泉 元湯は、ほんとにコンセプト通り、「こどもの笑顔が真ん中にある大きな家」で、僕らと同じくらいの子供がいる、同年代のご夫婦がたくさんでした。

その子らがとても自由に過ごせる空間だったし、みんなで遊びあっていました。

必然的に、その親同士も交流し、話も弾みました。

それも、なんか楽しかったな。

やっぱり、「子どもは中心」。なんですね。

子はカスガイ、とはよく言ったもので、それは夫婦をつなぐカスガイなだけでなく、色んなことを繋げるチカラを、子どもは持っているんだろうな。

子どもを脇役じゃなく、主役として物事を考えると・場をつくると、案外いろんなことがスムーズにまわるのかもしれませんね。

今の社会で、そんなケースがもっと増えると、子育てもしやすくなるし、子どもたちものびのび学び育てるし、いいですね。

それで物事もスムーズに運ぶだなんて、一石三鳥です。

そういうのは、今後もいろんな場面で、意識していたいなと思います。

今日一緒に過ごした、おばあちゃんからもらった、子どもの日のプレゼントを持って。

ろくちゃん、それはここの(宿の)でしょ。持って帰っちゃだめよ。

さて、旅はいよいよ明日で終わり。

明日はかなり長い道のりを帰るので、今日はゆっくり休んでおこうと思います。

今日もよい、一日でした。。