風呂作り4
今日もお風呂づくり。
昨日途中まで行っていた、炉づくりの続きです。
ぐるっと耐火レンガを立ち上げ、炉の空間を作っていきます。
その際、火や煙が思ったように回るようにするためや、淀みを無くす為に、レンガの形や積み方を工夫し、空間を調整していきます。
炉の形が出来上がりました。
ご覧のように、なんとなく、火や煙が回りやすい形をしてる気がします。
このへんが、つくる人の経験と勘が集約された部分。
もうほんと、この炉の形が、風呂づくりの半分を締めている言っても過言ではないようです。もう半分は、これからつくる「煙道」。
要は、火が良く燃え、焚きやすく、お風呂が早く沸く。
そうでなければ、意味が無いわけです。
ただ形をつくればいいわけでは無くて、風呂釜の形に合わせ、火や煙の回りを想像し、火や煙が上手に行き渡り、そして淀むことなく煙が出て行く。
そういう形を感覚でつくっていくわけです。
炉の形や煙道が適切でないと、なかなか火が燃えなかったり、煙が焚き口の前に出てきてゴホゴホなったり、いくら燃やしてもなかなか温まらなかったりするようです。
もう一度写真を…
空間が膨らむ入り口と、底面に、角度がついてます。
これが、火と煙の誘導を意図しての形。
そして、まだレンガは据えてないですが、真ん中の窪んだところが、火袋。
ここが平じゃなく火袋があることで、火がよく燃え、上に上がるようです。
上に上がれば、風呂釜によく当たる。そういう目論見なようです。
そして、右手前の塞がって無い部分が、煙道への道。
炉で発生した煙が、ここを通って煙道へと流れていくわけです。
左手前の小さい窪みは、万一左隅で淀んだ煙を、煙道へと出すため。
ぬかりはありません。
これからつくる煙道は、風呂釜の側面をぐるっと一周回り、最終的に煙突へと引かれていくわけです。
僕が知らなかったのは、お風呂の湯が温まる仕組みの中に、煙も重要な役割を果たしてるってこと。
火、だけじゃないんですね。
いかに煙を利用して温められるかってのも、大事だということを知りました。
内側から見ると。
角度がついていて、火がよく回りそうですよね。
左奥が煙道への道。
右上が、右側の煙の淀みを逃す穴。
上から俯瞰で。
手前の風呂釜を置いてあるとこが、洗い場です。
ちなみに書き忘れてたけど、風呂釜は2日目に、正面のレンガを据える前に、搬入してました。鋳物製なので、けっこう重いんです。
さて、炉の形ができたとこで、このあとその上に風呂釜を乗せていくわけですけど、その前に風呂釜側の壁面の処理をしておきます。
風呂釜を移動させると出来なくなるので。
壁は、腰高までを石張り。
その上を板張りにする予定です。
土壁をする段階では、そこまで考えられてなかったので、とりあえず一面荒壁土を塗ってました。
なので、石張りや板張りをするための下地を入れるため、部材を入れる位置の土を、落とします。
土を落としたら、そこに下地となる桟を入れていきます。
石張りになる部分は、このように、下地の桟に荒板を打ち、そこに防水紙を張り、ラス網を張ります。
この上からモルタルを塗り、石張りの下地となります。
今日はモルタルを塗るところまで。
明日は、こどもたちの保育園の発表会のため、作業は中断。
明後日いよいよ、風呂釜を炉の上に据え付ける予定です。