田んぼの畔塗り
ここ数日、土壁塗りの合間を塗って、田んぼの畔塗りや、水位の調整などをしてました。
来週行う、田植えの準備です。
田んぼのぐるり全部じゃないけど、畔が低くなってて、水がこぼれる恐れのあるところに、畔をつくりなおしました。田んぼの中の土をとって、塗り塗り。
同時に、”水の出口” も調整してつくります。
ここの水を出すところを、”水口(みなくち)” と言うそうで、昔からここに平たい石 ”水口石(みなくちいし)” を置いて、その高さで水位を調整したそうです。
今は水口の先がU字溝になってるとこも多いので、板などで水位を調整するらしいのですが。
なんだか、田んぼの土を練り練りしていると、今家づくりでやってる土壁塗りと、かぶる。
最近土をいじってばっかだ。
考えてみれば、田んぼの土も、土壁の土も、ほぼ一緒のものなんですよね。
粘土と、ワラと水で練ったもの。
やっぱよく出来てるもので、畔を塗る土も、田んぼの水があたっている底の土を使わないと、だめなんだそうです。
じゃないと、ボロリと崩れてしまうそう。水があたっている場所の土は、粘りがあり乾くとしっかりと固まる。
土壁の土もワラと水を混ぜて、よく寝かせてから使う、というのと一緒ですね。
これは、水路から田んぼへと水を引き込む入り口のところ。
ここを閉じたり開けたり、または少しだけ開けたりして、引き込む水の量で、水位を調節する。
この入り口から、どれだけ水を入れるか。
または先ほどの出口から、どれだけ水を出すか。
それで、田んぼの水位をコントロールするのだそうです。
やっとこさ、田んぼの仕組みが分かってきた。
少しずついろんなことが分かってくると、節々のタイミングで、何をすればよいのかが分かってくる。
まだ米づくりの全体通しての工程は、全部は分かってないけど、確実に去年よりは分かることが増えたなー。
なんか、わかってくると、おもしろい。
こういう色んなやり方を知ることを経て、ゆくゆくは、自分なりのやり方を確立してくんだろうなーと思います。
ちなみに、田んぼの関係する仕事では、このクワが、何をするにも重宝します。これは、僕が今住んでるとこの納屋に、以前ここに住んでらした方が使っていたものを、使わせてもらっています。
ほんと、これを使えば使うほど、大きさや重さが、なんとも絶妙に調度よいなーと思います。
昔から使われている、カタチ。
いろいろと、知恵と経験の結晶なんですね。
水が張られ、いよいよ来週は田植え。
僕はまだ元生さんの補助をするというカタチだけど、また今年も経験値を上げたいなと思います。
さておき、田んぼ仕事と平行してやっていた土壁塗りの土が、無くなりました。
近々、練りなおさなきゃ。