きらめ樹イベント
今日は僕らの住む小挾間村の森での、きらめ樹皮むきイベントの日。
今年に入り、自分たちの活動のかたわら、少しづつ関わらせてもらっているきらめ樹の活動。
全然ペーペーの僕らですが、今回は主催者として、イベントの進行を行います。
嫁さんも早朝から、お昼ごはん時に振る舞う食事の仕込み。
お汁の野菜を切ったり、おにぎりを作ったり。
子どもたちは6時に起床。
僕らも朝ごはんにおにぎりを食べ、家の掃除洗濯をし、
9時前におおつる交流センターへ。
米澤さんや簑原あっこさんと合流し、
まずはみんなで、会場準備を行います。
今日のスケジュールは、
・10時からおおつる交流センターにて、きらめ樹とは何ぞやというお話会を、約2時間、行います。
・その後お昼ごはんをみんなで食べ、森へ移動。
・13時頃より、森の中での皮むき
・16時終了。解散。
という感じです。
ぼちぼちと参加者の方も集まり、
いよいよ10時、お話会のはじまりです。
おおつる交流センターの、喫茶スペースにて。
お話会は、由布市地域起こし協力隊の米澤さんが、担当してくれました。
この大事な役目を米澤さんが引き受けてくれ、本当に感謝です。
きらめ樹というのは何なのか。何をすることなのか。
どういう思いを持ち、どこに向かおうとしているのか。
この活動に至った背景は何なのか。
今日本の森では、世界の森では、何が起こっているのか。
そんな内容を、休憩を挟みながら、約2時間みっちりとお話しします。
知らなかったこと、本来知ってなくてはいけない歴史や現状、そしてこれから私たちができること。
そういったことを、知ることができます。
きらめ樹では、こと森に関してクローズアップしたものですが、
こういったことは森に限らず、現代の様々なケースに当てはまることだと思います。
ぜひいろんな方に、一度聞いてみて欲しいと思います。
九州を含め、全国で色んなイベントが行われています。
米澤さんのおかげで、無事にお話会が終了。
(僕は例により、ほとんど子守りを一手に引き受け奮闘しておりました)
お昼ごはんは、みなさん一品持ち寄りのシェアごはん。
こちらでは団子汁を用意し、みなさんに振る舞いました。
お腹も満たされ、いよいよ森へ移動します。
皮むきを含め森での進行は、一番きらめ樹経験が豊富な、簑原あっこさんが引き受けて下さいました。
簑原あっこさんは自宅で、様々な自然体験をみんなで共有する ”おやこで森の時間” というイベントを主催されています。
森へと向かう道すがら、足元に咲く様々な草花について、レクチャーしてくれました。
とてもほのぼのほっこりとした気持ちで、森へと歩を進めていきます。
森へ到着すると、まずは皮をむく樹を選ぶ ”選木” という作業を、みんなで実際に行ってみました。
たくさんの樹が立ち並ぶ森の中で、いったいどれを間伐すれば良いのだろうか…と、最初はぜんぜん分かりません。
でも、それを的確に選ぶ方法を、このきらめ樹という団体は、誰でもが分かりやすいようにきちんと整理してくれているのです。
その理論と方法を理解した人がその場にいて、みんなにレクチャーをほどこすと、誰でもが参加しながら、この選木作業を行えるようになっているのです!
これは本当に、すばらしいことだと思います。
選木作業を終え、皮をむく樹が決まりました。
ここからはいよいよ、皮むきの説明に入っていきます。
簑原あっこさんが説明してくれてる様子。
鎌で幹に切れ目を入れ、そこに竹ベラを差し込み少しだけ皮を剥ぎ、皮をむくとっかかりを作っていきます。
うちのなっちゃんも嬉々としてチャレンジ。
このように、ほとんどの作業が、こどもでも出来るのです。
このように、順々に下部の皮をむいていきます。こうして作った ”むき始め” の端をそれぞれが持ち、一気に上へと引っ張りあげることで、皮がむけるのです。
「レッツ、きらめ樹〜!!」
の掛け声のもと、いっせいにみんなで皮を引っ張ります!
すると、ぺりぺりぺりーーーっといって、きれいに皮が上までむけていくのです。
この作業は、想像以上に、楽しかった!!!
みんなでキャーキャー言いながら、大人も子どもも、笑顔になります^ ^
途中で切れてしまった皮を、肩車でむいてるの図。
こんな風に、子どもの力でも、こんな上まで皮がむけてしまうのです。
この皮をむかれた樹は、このあとゆっくりと立ったまま枯れていき、葉を落とします。
それまで陽の光を遮っていた葉が落ちることで、その樹の周りには、陽が差し込むようになります。
そうすると、小さな植物たちから、芽吹きが始まります。
これまで放置された暗い人工林で、失われていた生命の営みが、再び息を吹き返し始めます。”森の蘇り” の始まりです。
暗い人工林の中、やせ細った土壌が孕む土砂崩れという危機も、森が蘇り、様々な植物たちが根を張ることで、解決へと向かっていきます。
これが、放置された人工林の皮むきを行うことの、目的のひとつ。
そしてもうひとつ。
皮をむかれ、ゆっくりと立ち枯れていく樹々からは、ゆっくりと水分が抜けていきます。
立ったまま、自然乾燥をしているのです。
この自然乾燥された樹は、とても上質の建材となります。
また、皮をすべてむくことで、本来なら皮の隙間に入って材を食ってしまう虫が入らず、材としてきれいなまま立ち枯らすことができるのです。
おおよそ1年後、何分の1かの重さにまで軽くなった樹は、その時点で切り倒され、必要な寸法に切られ、森から運び出されます。
なんとその際、2mくらいの長さで切りそろえられた樹は、女性が一人で担げるほどの軽さにまでなっているのです。
天然乾燥された上質の材が、手作業によって森から運び出される。
重機を使わない、間伐作業の出来上がりです。
大層な設備がなくとも、誰でもが自らの手で、森を救う間伐が行える。
誰でもが自らの手で、生活の中で必要な木材を得られるようになる。
これが、皮をむいて間伐する、もうひとつの理由。
この2つを主な理由として行われる、皮むき間伐。
そこに付随するのは、楽しい笑い声と、失われつつある森へ入る習慣の復活。
そんなところに共感し、僕らはきらめ樹の活動に携わっています。
これから続く田舎暮らしの中で、僕らは身近な森をこうして守り、こうして自らの生活で必要な木材を得たいと思っています。
どこか遠くの国で、森を破壊しながら伐採された木材を使うことなく。
そしてゆくゆくは、こういった流れが生活の中で当たり前なものとして、世の中に根付いていけばいいなと思っています。
堀家としては、自らの暮らしづくりを軸として、出来る範囲ではありますが、そういった流れづくりの力にもなれればと思っています。
最後に、記念写真をパチリ。
少し暑い日ではあったけど、良いお天気の中、楽しく皮むきを行うことが出来ました。参加してくれた方、関わってくださった方みなさんに、感謝感謝です。
主催者という立場でしたが、この日が良い日になったのは、イベントとして形作れたのは、実質は米澤さんと簑原あっこさんの力によるものでした。
お二人には特に、感謝感謝です。
16時半。無事イベント終了。解散。
米澤さんと簑原あっこさんと片付けをしながら、イベント主催の大変さを振り返ったりしました。
実際本当に、疲れた〜〜〜。
でもお二人も言っていたけど、とても勉強になったことも多かった、機会でした。
片付けを終え、ささやかながら打ち上げをしようと別れたのですが、家に帰って、ろくちゃん発熱が発覚。
そりゃそうだよね。
今日は安静とは程遠い1日だったものね。
日中は元気に遊んでたから大丈夫かな?と思ってたけど。
ごめんねろくちゃん。
でも頑張ってくれたありがとう。
なので、申し訳なかったけど打ち上げ参加をキャンセルして、その後は全力介抱。
熱が39度近くあったので、自然療法の本で学んだ豆腐パスターを実践。
豆腐を水切りし、すり潰し、おろし生姜少々と小麦粉少々を混ぜ、ガーゼに包んでろくちゃんの額に当てます。熱取りになるらしいのです。
これを夜中、何回か取り替えながら、様子を見ました。
熱っぽい荒い寝息を聞きながら、僕らも眠りにつきました。
今日は長い1日だったな。
ろくちゃん、はやく元気になりますように。