クサビのやり直し
先日、貫を入れた後に、それを固定するクサビを打ち込んでいたのですが、今日はそれのやり直しです。
お世話になっている伝統構法の大工さんにご指摘頂いて、発覚しました。
まずは一度打ち込んだクサビを、引き抜いてみます。
これが、僕が最初に作って打ち込んだクサビです。
僕はクサビってこんな感じだと思って、安易にやってしまっていました。
どこが悪いか分かるでしょうか?
作り直したもの。正解はこんな感じなんです。
最初のものがどう悪いかというと、角度が急すぎて、柱の角っこにしかクサビが効いていなかった点なんです。
対して作りなおしたものは、角度をゆるーく作っていて柱の中心部までクサビがジワーッと効くようになってるんです。
左側が良いクサビ。右側がだめなクサビ。
寸法は、4寸の柱に対して、両側から打ち込み、2寸ずつ入り芯(真ん中)でぶつかる計算。クサビ自体は2寸5分の長さで作ってある。
幅は貫と同じ6寸。成(縦方向の高さ)は、クサビを差し込む穴が5分程度なので、5分5厘から8分へ向けて勾配をつけてある。かなりキツイくらいのが効きが良い。
ちなみにクサビに使った材は、柱材であるスギに対して、少し固めのヒノキ。
これも、効きを良くするため。
玄能でかなり本気で何度も叩いて、やっと入る感じ。
量産して、すべてのクサビを打ち変えました!
両側から打ち込み終わったところ。
柱の寸法が4寸。クサビは2寸5分ずつ。真ん中まで入り合って、残り5分が見えてる状態。
うん、ガッチリ決まった感じ!!
この構法は、筋交いや金物を使ってないので、この、貫+クサビが、非常に大事になってくるというのです。先ほどの伝統構法の大工さんから教えて頂きました。聞けてよかったです!!ありがたし!!!
とても勉強になりました。