土壁(荒壁)塗り開始!!
さあ、いよいよ始まりました。お楽しみの土壁塗り。
初日は、同じ庄内に住む移住者仲間のタケさんも手伝いに来てくれました。
さて、この日までに、土壁について色々と調べてきましたが、
土壁というものは、いくつかの工程を経て、出来上がるものらしいのです。
順に、
①荒壁塗り ※表側(外側)
②荒壁・裏返し塗り ※裏側(室内側)
③荒壁乾燥 → ひび割れさせる
④荒壁大直し → ひび割れて出来た隙間を埋める作業
⑤中塗り → 荒壁土を濾し、砂などを混ぜて平に塗る。上塗りの下地となる。
⑥上塗り(仕上げ)→ 漆喰・砂漆喰など
これが大体の基本パターンのようです。
でも、中塗りや上塗りを2度ずつ行うとか、多少バリエーションはあるようです。
①荒壁塗り → ②裏返し塗りの工程でも、
「一旦外側から塗った土が乾いてから、裏側を塗ったほうがよい」とか、
「外側を塗って半乾きくらいで塗るのがよい」とか、
「表裏同時に塗るのがベスト」とか、
色んな情報がありました。
どれを信じるかは自分次第なわけで、あとは自分の感覚と照らし合わせるわけですけど、
今回僕は、多分塗るスピードもゆっくりでしょうから、
「外側をまず全部塗って、乾いたころ、戻って内側(裏側)を塗る」
感じになるかな。と思いながら、スタートしました。
ともあれ「荒壁塗り」のスタートです。
セッティングとしてはこんな感じ。
手順は、これまで手塩をかけて作っておいた土を、少量ずつトロ箱に取り、再度ワラと水を混ぜながら、足で踏みながら最後の練りをします。
こうやってトロ箱に取り、再度ワラを少し入れ、足で踏みながら練ります。
この時、ちょうど良い固さになるように、水を少し入れながら調節します。
長靴をはいて、ひたすら踏み踏み。練り練り。
出来上がった土。あんまりにもワラを入れすぎると、ゴワゴワして塗りにくいので、その手前くらいの量を入れました。
これを一輪車に取り、塗る場所まで運んで、塗っていくという流れです。
この土を練る作業も、それなりに時間がかかるので、2人以上で作業出来る場合は、この約をだれかが専属でやると良さそうでした。
ひとりのときは、黙々と作っては塗り作っては塗りを繰り返します。
コテ板に取り、竹小舞の穴から十分にハミ出るように、押さえつけながら塗りつける。
この部分は、難しい技術はいらないので、子どもでも初心者でも出来そう!
ただ、土が固いとけっこう力がいるので、ご注意。そのへん考慮して土を練ると良いですね。
嫁さんのなぎちゃんも、背中で寝ているろくたくんを背負って挑戦!
タケさんも、ガンガンやってくれました。なんか楽しそう!
内側から見たところ。
ちゃんと、竹小舞の穴からブチュっとハミ出ています。
そして、このブチュっと出たやつの処理として…、
こうやって、ツブしておくと良いそうです。
ある程度塗ってから、固まる前、その日の終わりくらいで良いので。
コツは、すぐ上の割竹に擦り付けるような感じで。
ブチュっとしたのをそのまま固まらせてしまうと、裏返し塗りのときに塗りにくくなるらしく、かといってあまり平滑にならしてしまうと、こんどは引っかかりが少なくて裏返し塗りがくっつきにくいというのもあるらしく、この程度が良いのだそう。
スタートして数日、ちょっとずつ進めていきました。
ろくちゃんはたいがい背中で眠っています。
なぎちゃんも重いだろうに、がんばってくれています。
ときにはなっちゃんも、フミフミのお手伝い。
やってきながらだんだん按配が分かってきました。
僕は、まず竹小舞からハミ出させるために、ある程度ザーッと1度目を塗りつけ、その上から重ねるように、2度目で面を出していく、というやり方の型がついてきました。
こんな感じ。
ちなみに上の写真は、土を取ってくれているところ。
壁の高い位置を塗るとき、脚立を一回一回降りて土を取りにいくのが結構手間なので、こんな風に二人一組でやると効率が良いのです。
フォークのような道具で土を刺し、高い位置にいる塗り手のコテ板までパスします。
これ、結構力がいるんです。土はほんと思った以上に重くて。
僕は昨年、土壁を習いに行った現場で、丸二日間この役割をして、手首が腱鞘炎みたいになってしまいました。
なぎちゃんには無理がかからない程度に、時々この役目をしてもらいました。
たまには起きて、遊ぶろくちゃん。
そのような感じで、少しずつ進めています。
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