2017年10月3日

建具枠を入れる&防寒じゃくり

最終更新: 2021年1月9日

現在進めている、竹小舞施行と平行して、建具枠を入れていきます。

これが入らないと、竹小舞が全部編めないのでですね。

上の写真は、引き違い窓の鴨居を作っているところ。

「溝切りカッター」という道具で、建具が収まる溝を掘っていきます。

溝の深さは5分。溝の幅は7分。

今回外部建具の厚みが1寸2分か3分くらいになる見立てなので、それに準じて溝幅や残しの部分を決めました。

溝を掘り終わった鴨居。

これを、必要な長さに切って、柱の間に入れていきます。

この柱の間に、入れたいと思います。

ちなみにこの部分は、引き違いの窓ではなくて、押し上げて開けるタイプの窓を入れるつもりの部分です。

まずは柱に墨付け。

次に、「ルーター」という道具で、溝を掘っていきます。

こんな感じ。

一応深さは、4分(約12mm)に設定しました。

一発で12mm掘るのはちょっと危険だし機械にも負担がかかりそうだったので、半分の6mm深さずつ、掘っていきました。

墨からハミ出さない程度に、でもなるべくルーターでいけるところまで掘ります。

最後に、キワの残りは、ノミで整える。

出来ました。柱の奥まで全部掘らずに、室内側は5分(15mm)ほど残してます。

室内側からの見栄えがいいように。

そして、用意した建具枠を入れ込んでいくわけですが、隙間が出来るだけできないように、出来るだけキッチリの寸法に入れたいわけです。

そうすると入れ込むときちょっとキツイので、干渉する部分をちょっと金槌で叩いておきます。

こうすると、少し入りやすくなる。

これを、「木殺し」というそうです。

(ちょっと別の箇所の画像ですが)

木殺しをしたあと、こうやって木槌で少しずつ叩き入れていきました。

無事、収まりました!

この作業を、窓が入るところ全部行っていきました。

そして、この建具枠を入れる作業と平行して、

もうひとつ必要な作業を…。

それは、引き違いの窓の柱の部分に、

防寒じゃくり」という細工を入れる作業。

これは、建具と柱の間から隙間風が入らないように、閉めたときにちょっとだけ建具が柱に入り込むようにするため。その溝を掘る作業です。

ほんとうは棟上げ前の刻み作業のときにやっとけば楽だったんでしょうけど、そこまで計算出来なかったので、今やることになりました。

縦方向に溝切りカッターを当てるので、ちょっと難しかった。

掘り終わったところ。

この防寒じゃくりを、足元まである掃き出し窓を含め、引き違い窓の箇所全部に入れていきました。

こんな感じで、建具枠の作業が完了。

これが終わると、竹小舞を全部入れることが出来ます。

引き続き、竹小舞の作業に取り掛かっていきます。

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